第53回造本装幀コンクール
日本書籍出版協会理事長賞(芸術書部門)受賞
京都・五花街それぞれの芸妓・舞妓15名を人気写真家の蜷川実花が撮り下ろした、豪華にして京都の美学の粋!
京都の伝統的な美学の粋が蓄積された世界である“花街の芸妓・舞妓”と、四季折々の美しい京都の“景色”から構成する約200ページの大型写真集。
五花街の芸妓・舞妓
紗矢佳(祇園甲部・芸妓)、実佳子/佳つ扇(祇園甲部・舞妓)
とし真菜/とし夏菜(宮川町・芸妓)、とし純(宮川町・舞妓)
市さよ(先斗町・芸妓)、市彩/市結(先斗町・舞妓)
梅葉(上七軒・芸妓)、市こま/尚あい(上七軒・舞妓)
つね有/つね桃(祇園東・芸妓)、雛佑(祇園東・舞妓)
● 販売価格: 33,000円(税込) ● サイズ: B4ハードカバー(ケース入り)
● 総ページ数:200ページ ● 発売日: 2018年4月26日
● 企画・プロデュース:後藤繁雄
● 発行:株式会社パイ インターナショナル
蜷川実花スペシャルインタビュー(出典:京都花街 vol.03)
(インタビュアー/後藤繁雄・京都造形芸術大教授)
京都花街の夢
「スペシャルな何か」が京都にはある
–多くの人は、アイドルや人気俳優など、現 代の最先端を行く写真家という印象を蜷川さん に持っているかもしれません。今回、ある意味で対極ともいえる「京都」や「花街」に挑戦された思いは ?
蜷川◉子どもの頃から京都のお寺や神社には両親と行っていましたし、好きだったんです。日 本の他のどこにもない、とても「スペシャルな 何か」が京都にはあると、大人になってからも ずっと感じていました。でも、写真家になった 時に、それをどう撮っていいか分からなかった。 パリのように、イメージが完成されたものを撮るのが難しいように、こちらも成熟していないと負けてしまう。風景も四季も、誰が撮ってもどこを撮っても美しい。だから京都は大好きだけれど、難しい。撮ろうと思えるまでに時間が かかりました。
芸妓・舞妓から感じた「想い」と「覚悟」
– 芸妓さんや舞妓さん、京都の「花街」文化 の魅力についてはいかがですか?
蜷川◉「花街」にはみんな興味があるので、芸 妓さん舞妓さんを街で見ると、歓声を上げてしまいますよね。でも実は、みんながよく知らない世界だと思うんです。今回撮影できるチャンスに巡り合えたのは貴重な経験でした。俳優さんやアーティストの方など、ポートレイトはたくさん撮影してきましたが、今までとは違う深さ、魅力に触れることができたからです。長 い歴史としきたりの世界が生み出してきたもの。 時間や空間の中に非日常をつくり出して、見たこともない華を咲かせようとしてきた、その強い「想い」。芸妓さんや舞妓さんたちは、よほどの覚悟がないとできないと思いましたね。そ んな彼女たちの華やかな虚実を、現実以上に写 真で増幅しようとしたんです。今回2年以上の 月日をかけて撮り下ろした五つの花街から、私 が選んだ人の彼女たちの写真は、蜷川実花というフィルターを通した「花街」、つまり「花 街の夢」なんだと思います。
写真を通して「女の子」たちを応援したい
蜷川◉そうですね。今回京都のスタジオで芸妓 さんや舞妓さんと話していたら、私が監督した 映画『さくらん』を見に行きましたとか、写真 集を持っていますなど、彼女たちが撮影を楽しみにしてくれていたこともうれしかったです。 私はいつだって、写真を通して「女の子」たちを 応援したいと思っています。4月から始まる京 都での個展「UTAGE 京都花街の夢 KYOTO DREAMS of KAGAI」と写真集には、そうい う想いも強く込めました。6月からは、全国を巡回する大型個展も始まります。ぜひ、皆さん に、蜷川実花の目を通した「花街」の写真を見 てほしいですね。
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